【完全修理・新品同様】お仏壇のお洗濯【予算や期間も解説】
上記の疑問に答えます。
✓ 本記事の内容
- お仏壇の修理(お洗濯)についての解説
- お仏壇のお洗濯の仕様・予算・期間
マルスエ佛壇では、年間100本以上のお仏壇製造・修理を行っており、製造のノウハウがあります。
色々な産地の、色々なお仏壇を広く取り扱っているので、広い知識があり、記事の信頼性担保になると思います。
お仏壇の修理(お洗濯)とは?
修理のタイミングは主に、
- 汚れてきた(見た目の改善)
- 不具合がある(機能の改善)
- 不満がある(サイズ・デザインの改善)
ざっくりと上記のパターンになると思います。
色々な修復の方法がありますが、全て解決できるのがお洗濯です。
本記事ではお仏壇のお洗濯にフォーカスして解説していきます。
*お洗濯以外の修復については、以下の記事にまとめています。
参考記事:【クリーニングからリメイクまで】お仏壇の修理まとめ【仏壇職人が解説】
お洗濯=完全修復
お仏壇のお洗濯=お仏壇の完全修復です。
お仏壇を解体後、全てのパーツを点検した後、施工し直すので、新品と同様になります。
- 木地部分 洗浄して、汚れを取り除きます。
木地に劣化(歪み・木割れ・虫食いなど)が見られる場合は、交換します。 - 塗り部分 洗浄脱脂して、塗り直します。
木地に劣化(歪み・木割れ・虫食いなど)が見られる場合は、交換します。 - 金箔部分 洗浄脱脂して、塗り直し、金箔を押し直します。
木地に劣化(歪み・木割れ・虫食いなど)が見られる場合は、交換します。 - 金具部分 色付(または塗装)・金メッキをし直します。
劣化(サビや金属疲労、蝶板の不具合など)がある場合は、交換します。
上記の工程を行い、組み立てして完了です。
住宅で言うところの「リフォーム」が近いですね。
マルスエ佛壇のある愛知県では「お洗濯」と言いますが、地域によって「修復」や「洗い直し」と言ったりします。
クリーニングや洗いとの違い
前項で「お洗濯」の定義を解説しましたが、「お仏壇のクリーニング」「お仏壇の洗い」という言葉もあって、お客さまからすると分かりづらい現状です。
お洗濯 | クリーニング(洗い) | |
---|---|---|
目的 | 「状態」の改善 | 「汚れ」の改善 |
木地 | 点検・状態により部分交換 | 洗浄のみ |
塗り | 塗り直す | 既存の塗装を洗浄してキレイにする |
金箔 | 押し直す | 既存の金箔を洗浄、タッチアップ |
金具 | 再着色(または塗装)・金メッキ | 洗浄のみ |
住宅で言うところの「リフォーム」が「お洗濯」なら、
「ハウスクリーニング」が「クリーニング・洗い」という感じですね。
比較した場合のお洗濯のメリット
- 素材の点検を行い、劣化部分を交換するので、製品の寿命を延ばすことができる
- 塗装や金箔、金メッキなどの装飾が新品になり、リセットできる。
- 見た目は新品同様になるので、施工後の不満が残りにくい。
比較した場合のお洗濯のデメリット
- 工程が多く、コストがかかる。
- 工程が多く、期間が長くなる。
- お仏壇を預ける必要があるので、お仏壇移動に伴う手間がかかる。
以上が「お洗濯」と「クリーニング・洗い」の違いになります。
そして、「お洗濯」と「クリーニング・洗い」はお仏壇の状態や、修理の予算によって、組み合わせることが可能です。
問題のないところはクリーニングで活かして、問題のあるところ・要修復なところはお洗濯する、という方法もあり、この辺りは仏壇店によって対応がマチマチなので、是非見積もりを取ってみて、納得いく仕様と予算で修復したいところです。
参考記事:【予算を抑えてお仏壇を綺麗にする方法】お仏壇のクリーニング【予算や期間も解説】
お洗濯の流れ
- 点検・お見積り
- 引き取り(必要に応じて、閉眼供養(お精抜き))
- 解体
- 洗浄
- 必要に応じて、木地・金具を修理・交換
- 塗り直し
- 金箔押し
- 金具は色付・金メッキ
- 組み立て
- 納品(必要に応じて、開眼供養(お精入れ))
以上がお洗濯の流れです。
お洗濯の仕様別予算と期間
お洗濯の仕様
お洗濯にはグレードがあります。
塗装・金箔には色々な種類があり、予算に合わせて組み合わせ可能です。
工程 | 高級 > 安価 |
---|---|
塗り | 漆塗り > カシュー・ウレタン吹付け塗装 |
表金具 | 宣徳 > 宣徳色塗装 |
箔置き | 漆押し > カシュー・ウレタン押し |
金箔 | 1号 > 2号 > 3号 > 4号 縁付き > 断ち切り |
表の左側にいくほど予算と期間がかかります。
お仏壇はひとつひとつ造りやパーツの数などが違うため、価格表にはできないのですが、次の項でマルスエ佛壇でお洗濯した場合の目安を解説します。
お洗濯の予算(金仏壇の場合)
マルスエ佛壇の価格目安表です。
*金相場や材料費により変動。2020/10時点
大きさ | 仕様 | 価格 |
---|---|---|
2尺(60cm程) | カシュー・宣徳色塗装・金箔4号ウレタン押し | 60万円〜 |
小仏(85cm程) | カシュー・宣徳色塗装・金箔4号ウレタン押し | 100万円〜 |
大仏(115cm程) | カシュー・宣徳色塗装・金箔4号ウレタン押し | 200万円〜 |
上記がお洗濯の価格目安です。
仕様や造りによるので、〜としています。
また、先述した「クリーニング・洗い」と組み合わせる場合は、これ以下のお見積りが作成可能です。
お洗濯の期間
仕様や大きさによって異なります。
仕様や大きさによって工程が違うためです。
- 大仏の状態の悪い総うるしの場合…3ヶ月〜
- 2尺の状態の良いお仏壇カシュー(吹付け)の場合…1ヶ月〜
繰り返しになってしまいますが、お仏壇はひとつひとつ造りが違い、年数や配置環境によって劣化具合も多様なので、上記は目安です。
記事のまとめ
- お洗濯=完全修復
- 「お仏壇の状態」を改善できる修理は、お洗濯のみ
- 状態を見てもらい、お洗濯とクリーニングを組み合わせた見積もりを作成可能
- 修理の場合、お仏壇はひとつひとつ造りや状態が違うので、まずはお見積りを依頼しよう
こんな感じです。
お仏壇をお洗濯するのは、多くのお金がかかります。
簡単にやる直せるものではないので、納得して、不満の残らないよう、お洗濯が進められると理想ですね。
最後に、マルスエ佛壇ではお仏壇のお洗濯の調査・お見積りを無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。