【町内向け】山車の太鼓とは?【種類と修復方法】
✓ このページの内容
- 山車の太鼓について分かる
- 太鼓の修復方法が分かる
この記事を書いているマルスエでは、漆塗りの伝統工芸士が二名在籍しています。
その技術を活かして、今まで多数の山車の修復に携わってきました。
その経験から、今回は、「山車の太鼓」を、分かりやすく解説しています。
この記事を読めば、「山車の太鼓の種類」と「修復方法」が分かるように執筆しています。
町内の山車製作や修復の担当者のお悩みを解決できれば、幸いです。
*記事は3分ほどで読み終わります。詳しい解説は詳細リンクを貼っておきました。
山車の太鼓の種類
大太鼓
祭り囃子(ばやし)に使われる、大太鼓で、低音&大音量が特徴。
大きく重量があるので、曵太鼓(ひきだいこ)や太鼓山車と呼ばれる、祭車に乗せて運用します。
締太鼓
祭り囃子(ばやし)に使われる、中音〜高音を担当する太鼓です。
お祭り用の締太鼓は、周りが漆で黒く塗ってあるものが多いです。
これは締めすぎないようにするためにも塗られているんだそうです。
強く締めすぎると黒く塗ったところが割れて見栄えが悪くなります。
その他の太鼓
担ぎ太鼓やチンドン太鼓など、地域によってさまざまな太鼓もあります。
山車の太鼓の修復方法
張り替え
破けてしまったり、張りがなくなって音色が悪くなってきたら革を張り替えます。
太鼓の革は牛革が使われています。
張り替えの仕様や費用は寸法・耳の有無・片面か両面か、で選択肢があります。
- 寸法…鼓面(バチで打つ部分の面)で測ります。尺で表します。
(1尺=30.303cm 1寸=3.0303cm) - 耳…太鼓の耳(縁)があるものと、ないものがあります。
耳があるものは、張り調節が可能。 - 片面張り替え or 両面張り替え
塗り替え
太鼓の胴は木製なので、長年経つと、歪んだり割れがでたりしてきます。
そうなった場合、木地補修+塗り替えの修復を行います。
仕上げは漆を使うことが多いですが、ウレタンやカシューなど、コストを抑えた仕上げも存在します。
蒔絵・彩色
太鼓の銅や鼓面の革に絵を入れるタイプの太鼓もあります。
張り替え・塗替えと同時に行われます。
記事のまとめ
- 山車の太鼓にはさまざまな種類がある。
- 破けてしまったり、緩んだ場合は、革を張り替える。
- 太鼓の胴は木製なので、塗り直せば長く使うことができる。
- 胴や鼓面に装飾を入れるものもある。
上記のとおりです。
お祭りに太鼓は欠かせないものですね。
もし傷んでしまっても、適切な修復をすれば、また長くお祭りを盛り上げることができます。
マルスエでは、専門である塗りの分野の他、横の繋がりを活かして太鼓職人のご紹介もしておりますので、お困りの際は気軽にお問い合わせください。